歯科医師とは

歯科医師とは虫歯や歯周病といった症状の治療を行う医師のことです。歯学に基づく治療を行う医療従事者であり、歯科医師法によってその仕事内容が定められています。
その資格は医師とは別に設けられているのが最大の特徴で、歯科医師になるためには歯学部を卒業した上で歯科医師国家試験に合格する必要があります。なお、独立開業するためには歯科医師免許を取得した上でさらに一年以上の臨床研修を終了する必要があります。
虫歯などの治療を行うのがおもな職務となっていますが、最近では職務の幅が広くなっている傾向が見られます。とくに審美歯科の施術が注目を集めるようになっており、ホワイトニングやインプラント治療などを取り扱う歯科医師が増えています。

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これらの治療は特殊な技術や経験が求められることが多く、とくにインプラント治療は大規模な外科手術が必要となるため、歯科医師の資質が問われることになります。そのため安易に高度な審美治療を導入した結果、トラブルが発生するケースが相次いでいます。
また予防歯科への関心も高まっています。歯磨きの指導や口内の掃除、フッ素塗布などを定期健診で行うことで虫歯を予防し、なおかつ患者の獲得へと結びつける試みが多くの歯科医院で行われています。
かつては歯科医院といえばすべてが保険治療で横並びといったイメージがありました。しかし厳しい競争もあり、自由診療も含めた個性をアピールする歯科医院も増えてきました。その分歯科医師の技術もより高度なものが求められるようになっています。患者の側も信頼できる歯科医師を見つけることが重要になっているのです。

歯科医師の試験について

歯科医師になるためには歯学部を卒業して学士になるだけでなく、国家試験に合格して資格を取得する必要があります。歯科医師は一般の医師資格とは別の資格となっています。
この歯科医師の国家試験は必須問題、一般問題、総論問題の大きく3種類の試験科目が設定されています。試験は毎年2月に実施され、3月下旬に合格が発表されています。
かつて歯科医師の国家試験といえば受験者のほとんどが合格するのが一般的でした。もともと歯学部を卒業した人たちが受験するため、ハードルは決して高くなかったのですが、近年の歯科医師過剰問題の影響で年々難易度が高くなり、合格率も下がっている状況にあります。たとえば2009年度の歯科医師国家試験では全体の合格率は67.5%。受験者数3531人に対して合格者は2383人となっています。合格率は年々下落している状況にあります。

このように、歯科医師の試験は年々難関となりつつあります。その反面、大学ごとに合格率に大きな差がでる傾向も見えており、大学ごとの合格率の情報が毎年話題になるようになっています。歯学部を出れば誰でも歯科医師になれる時代ではなくなっているということでしょう。歯科医師を目指す人にとっては非常に厳しい環境になっているわけですが、それが現在の歯科医師を巡る厳しい環境を改善できるきっかけとなるかはまだまだ未知数な面もあります。歯科医師間の収入の格差が大きな問題となっている現在、歯科医師になるのも、なってからも難しい職業となりつつあるのかもしれません。

歯科医師の年収について

歯科医師となると気になるのが年収です。患者の数が多く、治療も長くかかり、そのほとんどが保険治療。かつて歯科医といえば高収入安定職の代名詞とも言われてきました。
しかし、全国で6万軒を超えるという歯科医院の数、10万人を超えると言われる歯科医師の数は過剰問題を起こし、歯科医師の雇用環境を悪化へと導いています。
その結果もたらされたのが歯科医師同士の年収の格差。現在歯科医師の平均年収は約737.9万円。しかしこれはあくまで平均値で上下の幅が非常に大きくなっている傾向があります。
現在、歯科医師の5人に1人は年収200万円以下と言われています。勤務歯科医の中にはかなりの薄給での勤務を強いられている人も多いようです。また歯科医100人中5人は申告取得が0という驚くべきデータもあります。

開業歯科医も決して恵まれているとはいえません。開業歯科医の年収は1200万円程度とも言われていますが、初期投資や設備の維持費用などを考えるとこの数字は決して高くないといえます。また、年間数千軒が廃院に追い込まれるとも言われており、初期投資を回収できないまま歯科医院を畳まなければならないケースも相次いでいます。
一方、メディアなどで取り上げられる知名度の高い歯科医院では年収数千万円稼ぐ歯科医師もおり、その格差は年々広がっている傾向にあるといわれています。
こういった厳しい歯科医師の環境はそのまま歯科医療の水準の低下をもたらします。患者獲得のために自由診療の料金設定を低くした結果衛生環境が悪くなったり、宣伝に莫大な費用をかけるようになって知名度だけが高くなったり、歯科医師の年収の問題は歯科医院を利用する患者ひとりひとりにも影響をもたらすものといえるでしょう。