歯科医師の年収について

歯科医師となると気になるのが年収です。患者の数が多く、治療も長くかかり、そのほとんどが保険治療。かつて歯科医といえば高収入安定職の代名詞とも言われてきました。
しかし、全国で6万軒を超えるという歯科医院の数、10万人を超えると言われる歯科医師の数は過剰問題を起こし、歯科医師の雇用環境を悪化へと導いています。
その結果もたらされたのが歯科医師同士の年収の格差。現在歯科医師の平均年収は約737.9万円。しかしこれはあくまで平均値で上下の幅が非常に大きくなっている傾向があります。
現在、歯科医師の5人に1人は年収200万円以下と言われています。勤務歯科医の中にはかなりの薄給での勤務を強いられている人も多いようです。また歯科医100人中5人は申告取得が0という驚くべきデータもあります。

開業歯科医も決して恵まれているとはいえません。開業歯科医の年収は1200万円程度とも言われていますが、初期投資や設備の維持費用などを考えるとこの数字は決して高くないといえます。また、年間数千軒が廃院に追い込まれるとも言われており、初期投資を回収できないまま歯科医院を畳まなければならないケースも相次いでいます。
一方、メディアなどで取り上げられる知名度の高い歯科医院では年収数千万円稼ぐ歯科医師もおり、その格差は年々広がっている傾向にあるといわれています。
こういった厳しい歯科医師の環境はそのまま歯科医療の水準の低下をもたらします。患者獲得のために自由診療の料金設定を低くした結果衛生環境が悪くなったり、宣伝に莫大な費用をかけるようになって知名度だけが高くなったり、歯科医師の年収の問題は歯科医院を利用する患者ひとりひとりにも影響をもたらすものといえるでしょう。